いちき串木野市消防団
濵走 拓矢さん
2011年に結婚を機に、薩摩川内市からいちき串木野市へと引っ越してきました。そのときに第一子を妻が妊娠していたのですが、ちょうど東日本大震災の年で、テレビから流れる震災や救助活動の様子を見て防災意識が高まっていたときに、行きつけの散髪屋さんが消防団の方がよく利用されるお店で声をかけていただき、すぐに入団を決意しました。
火災が起きた際、消防隊員の補助的な役割で消火活動に参加します。燃え盛る炎の中に入っていくことはありませんが、消火のための放水や交通誘導などの安全確保を行います。
その他、台風などの災害時に地域住民の避難誘導、自分の地域の警戒巡視、花火大会での警戒など多岐にわたります。
また、月に1度から2度、自分の地域の消火栓や防火水そうといった消防水利の点検などを行っています。
実際の火事の現場に行けばわかるんですが、消防署員の方は実際に燃え盛る炎の中に入っての消火活動や人命救助を行うため、火が広がるのを食い止めるためには消防団の力が絶対に必要だと思います。正直もう少し人手がほしいと感じています。
どこの分団も、少なからず欠員があるというのを聞いています。自分の分団も定員に達していない状況で、そのためにベテランの方が辞めたくても辞められないということで、消防団の高齢化が今後ますます問題になってくると思います。
実は大変だなと思ったことは本当になくて(笑)
火災が起きたらすぐに現場に駆けつけなくてはならないし、定期的な訓練などもありますが、言い方は悪いかもしれませんが、訓練などは部活動の延長のような感覚です。
やはり地域のためにいいことをしているという気持ちが強いので苦には感じたことがないというのが正直な感想です。
ただ、実際に災害が起きた場合、例えば台風などの時は、妻や子供だけを残して防災活動に出掛けねばならず、家族には不安な思いをさせてしまうので、そこは家族の理解が必要かと思います。
うちの会社は小さい会社ですが、他にも消防団に入っている従業員もいるなど、地域貢献を大切にしている会社ですので、全面協力という形で対応してもらっています。
といっても昔と比べて火事の件数は減ってきており、職務中に出動するということは非常に稀なケースになってきています。そのため仕事への大きな影響というのはそこまでないのかなと感じています。
また、会社としては防災の知識などあったほうが良いと思いますし、熱中症や、ちょっとした切り傷ぐらいならば、すぐに対応ができるので会社としてもメリットが大きいのではないかと思います。
消防団によって違いはあると思いますが、うちの分団では全体での飲み会などは殆どありません。仲の良い数人での飲み会などはたまにありますね。
自分は移住者なので、地元の人とのつながりができたのはとても嬉しいです。
子供も父親が消防団であることを誇らしく思ってくれているようです。
あとは、大きな額ではないですが、手当を頂けるのは有り難いですね。
地域をパトロールしているときに、声をかけてもらえることですね。
「うちにもパトロールに来てね」とか言われると、頼りにされているんだなってことを実感します。
これからも地域と子供に対して誇れる人材となれるよう頑張っていきたいと思っています。