インタビュー「消防団のリアル」

消防団のリアル(女性分団員篇) - いざ!消防団 鹿児島県消防団員募集中!

消防団のリアル(女性分団員篇)

中島さん

鹿児島市消防団女性分団

中島 早也佳さん

  • 入団年月日/平成30年4月1日
  • 年齢/21歳
  • 志學館大学 法学部法律学科

入団のきっかけ

大学2年春、大学の友人からの誘いを受けました。

入団方法

私の場合は、入団前に、分団長と副分団長と簡単な面談を行いました。

学業、サークル活動、アルバイトとの両立

消防団活動も頻繁にあるわけでなく、夜間や放課後の活動が多かったので、自分のスケジュールに合わせて参加していました。入団前の面談でも「あくまでも学業優先でお願いします」と言われていたので、学業との両立を応援してくれる環境が整っていました。

活動の頻度

月に4、5回程度です。出初式の直前は、練習があるため、活動の頻度が高まりますが、自分が参加できる時に参加するという感じです。

具体的な女性分団員の活動内容

主に、幼稚園に訪問して、劇を通して「救急救命」の指導をしています。また、自分の住んでいる地域の分団員と一緒に、チラシ配布しながら地域の方々に防災に関する啓蒙活動をしています。特に、幼児向けの「救急救命」指導は女性分団しか行わない活動であり、子どもたちでも分かるように、「人の救助の仕方」や「火の扱い方」を教えています。

消防団活動が今後、どう役立つと思うか

女性分団は幅広い世代の方が所属しているので、そのような方々と接することで、コミュニケーション能力は身についたと思いますし、分団に入ったことで、「応急手当指導員」の資格も取得できたので、いざ何か起きた時や目の前で人が倒れたりしている場面に遭遇した時に、自分が動けるスキルが身についたのはこれからの将来に役立っていくと思います。

学校では学べない経験

小学生の頃に、消防局員が学校訪問して、応急手当について簡単に学んだとは思いますが、分団の活動で「応急手当指導員」になるためのスキルを消防局員に熱心にしっかり教えていただいたことはこの活動をしていなければ身につかなかった経験だと思います。

これまでの活動での印象深いエピソード

私の所属する分団では、女性分団員は消火活動に参加しないのですが、自分が住む近所で火災が起きたことがありました。私も、活動服を着て火災現場に行き、男性分団員と共に、防火服を着させてもらいました。この経験で、火災現場の緊張感を味わえたことは忘れられない体験です。

女性分団である私には出動がかからなかったものの、自宅と火災現場が近い距離にあったため、火災にはすぐ気付きました。その時、「自分も行かなきゃ」という使命感が芽生え、男性分団員たちと合流して、警察官、消防士の中に私一人、学生がポツンといる光景で「私に何かできるだろう?」と思いましたが、男性分団員の先輩たちが「こうしたらいいよ」と声かけてくれたおかげで、安心して現場に立ち会えました。幸い、大きな被害ではなかったのですが、忘れられない出来事です。

「自分も行かなきゃ」と思えた背景

幼い時に、建物が酷く燃えて、焦げている光景を目の当たりにしたことがあり、その時の自分はまだ幼く、「何もできず、動けなかった」と思ったことが記憶にあります。その記憶があり、女性分団員として活動している今、「あ、いける。行動できる」と思えたので、迷わず現場に向かいました。

学生が消防団員になることの意義や良さ

学生のうちに学べることは多く学んでいた方が良いと思います。男性だと消火活動にも参加することもあるため、現場を経験することで責任感や使命感が芽生え、強くなると思います。自己成長や自信に繋がりますし、視野が広がるので、学生こそ消防団に入団すべきたと思います。

活動での「大変だったな」と感じるエピソード

出初式の訓練で、行進の練習をした際、分団員でいろんな意見が出てくる中で、何を優先して、何をすべきなのかをまとめるのは大変でした。時間が予定より押してしまったり、スムーズに物事を進められなかった時は大変でした。

中島さん授業風景

「学生消防団活動認証制度」について

鹿児島市では、私たちが初の認証ということで、市長からいただいたことは貴重な経験になりました。これまでの活動を公式に認めてもらえたという嬉しさや自信があります。

若者が消防団活動に参加する意義

若いうちから経験することで、いずれ自分たちに子どもができた時に、知識として教えてあげられるし、もし火災が発生した際に、素早く行動ができ、火災予防にもなると思います。若いうちから防災意識を高め、火災件数を減らすための行動にも繋がってくるので、消防団には若い力が必要だと思います。

消防団活動のやりがい

現場にも参加したことで、責任感や使命感が芽生えましたし、「応急手当指導員」の資格取得をできたことで、「自分はやってきたんだ」という活動の成果が実感できる時にやりがいを感じます。